今回は、改良メダカの中でも最もポピュラーな楊貴妃メダカの特徴や飼育方法、繁殖や固定率、相場や価格などについて説明します。
楊貴妃メダカの特徴
楊貴妃メダカの特徴について説明します。
楊貴妃メダカは、2004年にメダカ専門店の「めだかの館」大場幸雄氏によって作出されました。楊貴妃メダカの由来は、世界三大美人の「楊貴妃」から名付けられました。
楊貴妃メダカはヒメダカを改良して作られたメダカで、強いオレンジ色が特徴です。普通のヒメダカは薄い黄色ですが、楊貴妃メダカは「朱赤」と呼ばれる濃いオレンジ色をしています。
この楊貴妃メダカが作出されたことにより、メダカが金魚やグッピーなどにも負けない美しさを秘めていることが明らかとなり、現在まで続くメダカブームのきっかけとなりました。
ちなみに、メダカは赤い色の遺伝子を持たないため、楊貴妃の朱赤色は厳密に言うと濃いオレンジ色です。後述する上級グレードの楊貴妃も真っ赤になることはありません。もし真っ赤なメダカがあるとしたらそれは遺伝子組換えのメダカでしょう。
楊貴妃メダカの飼育
楊貴妃メダカの飼育は非常に簡単です。楊貴妃は発売されてから20年近く経っており、とても丈夫に改良されています。改良メダカの中でも最も簡単なのでメダカの入門種として楊貴妃が選ばれています。
楊貴妃メダカの繁殖
楊貴妃メダカの繁殖は非常に簡単です。改良メダカの品種は1000種類以上ありますが、その中でも1番簡単と言っても差し支えありません。楊貴妃は卵を産む数が多く、ビオトープなどで放置しておいても繁殖を楽しむことができます。
楊貴妃メダカの固定率
楊貴妃メダカの固定率は非常に高いです。楊貴妃メダカは全国で大量生産され、20年近く累代飼育(兄弟同士を掛け合わせること)されています。
このため、楊貴妃メダカはほぼ固定化されており、固定率は99%以上だと言われています。実際、楊貴妃同士をかけ合わせるとほぼすべての個体が親と同じ姿で産まれてきます。
たまに黒い斑模様が現れたり、ダルマやヒカリ体型の楊貴妃が現れることがありますが、全く色形が違う子供が産まれてくることはほぼありません。
楊貴妃の色揚げ方法(赤色をさらに強くする方法)
楊貴妃の色揚げ方法(赤色をさらに強くする方法)について説明します。楊貴妃に限らず、メダカの朱赤色は低水温でじっくりと育てると鮮やかになると言われています。実際、大人になりたての若魚はクリーム色をしており、朱赤色が出てくるのは数ヶ月してからです。さらに朱赤を鮮やかにするためには越冬させる必要があります。
また、メダカは容器の色に合わせて体色を変化させます。このため、黒い容器で育てたほうが色が濃くなり、朱赤色も鮮やかになります。
楊貴妃メダカの派生品種
楊貴妃メダカの派生品種について説明します。
楊貴妃ダルマ(初恋)
楊貴妃ダルマ(初恋)は楊貴妃のダルマ体型です。30度以上の水温で卵を育てるとダルマになりやすいです。楊貴妃ダルマはあまりメダカ屋さんでも扱っておらず珍しいです。楊貴妃ダルマの卵を購入することもできます。
紅帝
紅帝は楊貴妃の赤みを強く改良したメダカです。非常に人気が高く、特に赤みが強い血統は高額で取引されています。
東天紅(楊貴妃ヒカリ)
東天紅は楊貴妃のヒカリ体型です。ヒカリ体型とは下半身が上下対称のメダカで、尾びれがひし形になっているのが特徴です。楊貴妃のヒカリ体型は「東天紅」と名付けられています。
ヒレ長楊貴妃
楊貴妃のヒレ長タイプです。非常に優雅で高い人気を誇っています。
楊貴妃透明鱗(篤姫)
楊貴妃の透明鱗タイプです。鱗が透明なので赤色が鮮やかです。篤姫とも呼ばれています。
アルビノ楊貴妃透明鱗(かぐや姫)
楊貴妃透明鱗のアルビノタイプで、かぐや姫と呼ばれています。メダカ界の歴史の彼方に消えていった幻の品種で、特にかぐや姫のダルマは非常に珍しく高価で販売されています。
楊貴妃メダカの値段
楊貴妃メダカは大量生産されているため安価で購入できます。ペットショップやホームセンターなどでも売られており、1匹200円~500円程度で購入できることも多いです。ただし、朱赤が濃くなる血統(大和紅帝など)は1ペア数千円以上で販売されているものもあります。更に楊貴妃だるまやかぐや姫などのアルビノタイプやダルマタイプであれば流通量が少なく非常に高価で販売されている楊貴妃メダカもあります。
まとめ
楊貴妃メダカは改良メダカの中でも一番人気がありポピュラーな存在です。ホームセンターでも売られていますが、血統のよいものやダルマ、アルビノなどは高価です。そういった珍しい楊貴妃でも卵であれば安価で購入できます。メダカのたまご屋さんでは、楊貴妃ダルマを始め様々なメダカの卵を販売しているので、ぜひ購入してみてくださいね!
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