メダカのポツポツ死や突然死を防ぐ方法を紹介します。
※メダカが死ぬ原因は複数あり、100%断定することは困難です。私は現在このやり方でポツポツ死をほぼ100%防げていますが、これらは私の体験に基づく主観的な感想です。自己責任でお試しください。
この記事のまとめ
私のケースでは、ポツポツ死の原因はほとんどがカラムナリス菌・エロモナス菌などの細菌感染症であり、水槽にアグテンとエルバージュを同時に入れることでポツポツ死が起きることが減りました。
ポツポツ死はよく見ると魚の体表が充血していたり、エラを激しく動かしているなど、細菌性の病気の症状が出ていることが多いです。タライなど横からメダカが観察できないと病気が発生していてもよくわからないですし、水槽で飼育していてもメダカは小さいため初期症状を見落としがちになります。
もしこういった症状のメダカが見られたら、アグテン+エルバージュやパラザンなどの抗菌剤で治療を行うとよいでしょう。
メダカのポツポツ死や突然死とは
メダカのポツポツ死や突然死について説明します。メダカのポツポツ死とは、具体的には、健康だったメダカが突然死んだり、1匹づつポツポツとだんだん死んでいく事態です。
たとえば、メダカを10匹購入して同じ水槽で飼育している場合、1週間後ぐらいから1匹づつ死に始め、10日ぐらいかけて全滅してしまうような現象をポツポツ死と呼びます。
特にメダカのポツポツ死や突然死は外よりも室内の水槽で多いとされています。このため、メダカの飼育は池やビオトープなどの野外より室内飼育が圧倒的に難しいとされているのです。
メダカのポツポツ死や突然死の具体例
メダカのポツポツ死や突然死の具体例について説明します
実は私もメダカのポツポツ死や突然死に悩まされていました。私のメダカの突然死との戦いは、高校生の頃黒メダカを10匹購入したらたった7日足らずでいきなり全滅したことから始まりました。
社会人になってからも、60センチ水槽で20匹メダカを飼育していましたが、1か月ぐらいかけてだんだん死んでいくポツポツ死現象に襲われました。さらに何度かメダカの飼育を試みましたが、全てうまく行きませんでした。
ここで一応書いておきますが、私は決してアクアリウム初心者ではありません。メダカ以外の日本産淡水魚を始め、グッピーやネオンテトラ、コリドラスやオトシンなどの熱帯魚、金魚はほとんど問題なく飼育していますし、カクレクマノミやサンゴなどの海水水槽も長期間維持しています。
決して上級者ではないですが、アクアリウムの知識がまったくない初心者ではありません。
ですが、なぜかメダカだけは今まで飼育してもポツポツ死や突然死が起こり、短期間で全滅するのが100%という非常に悲惨な結果になっていました。
突然死
メダカの突然死は文字通りメダカが突然全滅もしくは大量死してしまう現象です。立ち上げはじめの水槽に多く、メダカを購入後1週間以内に全滅していまいます。
もちろんメダカを入れすぎたりエサをやりすぎたり、水が白く濁っているなどの明らかな異常はなく、病気の前兆などもほとんどありません。文字通りメダカが突然死してしまうのです。
ポツポツ死の具体的な症状
メダカのポツポツ死の症状は様々なパターンがあります。一番多いのは元気がなくなり、水面近くをフラフラ漂うように泳ぎだし、数日で力尽きるパターンが多いです。
また、次第に餌を食べなくなり痩せて死んでしまうメダカもいます。
さらに、このような体調不良を起こした後、ヒレがぼろぼろになったり充血を起こすなど病気に似た症状が現れることもあります。
ポツポツ死は薬が効かないこともある
さらに、メダカのポツポツ死は薬が効果がないこともあります。塩水浴をさせても回復しませんし、さまざまな薬を使いましたが効果がほとんどないケースもあります。
症状は一見病気のようでも実際は病気とは異なることもあるのがメダカのポツポツ死の特徴です。
→薬が効かないのは病気が末期症状になっているからだと思われます。初期段階で薬浴させれば殆どの場合助かります。
ポツポツ死や突然死の原因
ポツポツ死や突然死の原因については様々な説があります。一番多いのは水質悪化、二番目に多いのは太陽光不足です。
ポツポツ死や突然死の原因は水質悪化だけでなない
水質が悪化すれば水中のメダカは生きていけなくなります。特に立ち上げ直後は水が安定していないため体調を崩したり、突然死するメダカがいてもおかしくありません。
ですが、メダカの突然死やポツポツ死の原因は水質悪化だけでなく、別の原因もあると思います。少なくともメダカのポツポツ死が水質悪化のみで引き起こされるという説は賛同できないです。
とくにアクア業界は悪いことが起こると何でも水質悪化のせいにしてしまう傾向があります。
私のケースでも、ポツポツ死や突然死を水質悪化だけで片付けるのは納得できません。
もし私の飼育法が間違っていて水質を悪化させまくっているとしたら、メダカ以外の魚も全部死んでしまっているからです。他の熱帯魚や金魚、海水魚が問題なく飼育できて、メダカだけが突然死するわけがありません。
今までもともと病気持ちの魚以外で一週間もしないうちに突然死してしまうのはメダカだけでした。メダカの突然死やポツポツ死は水質悪化以外の原因があることはほぼ間違いないと思います。
そして、同じことを主張しているのは私だけではありません。数多くのアクアショップ、メダカ専門店で質問しましたが、どのお店も室内でメダカを飼育するとポツポツ死や突然死が起こりやすいと感じていました。
太陽光説も怪しい
あとよく言われるのがメダカは太陽光がないと生きていけないという説です。たしかにメダカは太陽が当たる屋外で飼育するととても丈夫です。突然死するケースも少なく、餌や水換えなしでも丸々太って健康に育ちます。
紫外線には殺菌効果があるため、寄生虫や細菌などが太陽光下では発生しづらいためメダカは外で病気になりづらいとされています。
このため、メダカの飼育には紫外線が必要不可欠であり、屋内で飼育することは難しいという説を支持する方も多いです。
たしかに太陽光の下ではメダカは飼いやすいのは事実ですが、必ずしも必須ではないと思います。なぜなら、地下で営業されている熱帯魚ショップで、メダカを繁殖させているお店が実際にあるからです。全く太陽光が当たらないにも関わらず、そのお店のメダカは丸々と太って毎日卵を産みまくっています。
他にも室内でメダカを飼育している愛好家の方やショップはあるため、メダカの飼育には太陽光は必須ではないと思います。
メダカのポツポツ死と突然死の本当の原因
私はポツポツ死の原因をメダカショップや上記の地下にある熱帯魚店で相談し、自分でもテストを繰り返すことで、ある結論にたどり着きました。
細菌感染症
ポツポツ死んでいくメダカの死体を観察しているとあることに気づきました。それは、メダカの体に小さな出血跡がみられたことです。他にもよく観察してみるとエラが腫れていたり、体色が白っぽくなって動きが鈍くなっていたり、ガリガリに痩せ細っていたりと、死ぬ前に病気の症状がある個体も見られました。
この記事でも書いていますが、メダカはカラムナリス菌などの細菌感染症に非常に弱く他の魚を飼育している方は要注意です。熱帯魚や金魚は平気な細菌でも、メダカにとってはポツポツ死や突然死の原因になることがあります。
また、カラムナリス菌は好気性細菌であり、エアポンプなどを使用していると蔓延しやすくなります。メダカが外で飼育すると病気にならないのは太陽光ではなく、エアポンプやフィルターなどの水流ではないかという説もあります。
https://sanlaizu.co.jp/medaka-guide/post-2557/
つまり、よく観察しているとメダカの突然死やポツポツ死は病気の症状が現れていたということです。細菌性感染症は病気の進行がとても早く、あっという間に死んでしまうため「ポツポツ死、突然死」と誤認しやすいのです。
特にメダカは病気の兆候があまり見られないため、症状が現れてからでは手遅れになってしまうことが非常に多いです。
このため、ポツポツ死や突然死が見られたら一度よくメダカを観察してみるのが大事です。
塩浴・薬浴で改善
さらに、ポツポツ死が見られた水槽で体調を崩したメダカを早期発見し、塩浴や薬浴を行ったら回復しました。0.5%以上の塩水浴を行えば大抵のメダカは回復します。また、ポツポツ死が見られた水槽で飼育していたメダカは細菌に汚染されている可能性が高いため、観パラDなどの薬で薬浴を行いました。
これらの処置を行えばポツポツ死や突然死を予防し、感染してしまったメダカを回復させることができると思います。
おそらく、ポツポツ死で薬が効かないケースは、もう手遅れの状態で薬浴しても死んでしまったのだと思います。
実際、私は症状が出ている魚だけでなく、すべての水槽にエルバージュを入れた結果、今ではポツポツ死が起きることは一切なくなりました。
どれだけ水換えなどをしてもポツポツ死や突然死などが収まらなかった方は細菌感染症を疑ってみてください。
https://www.aru-na.net/post-2557
②導入の失敗
ただ、買ってきたメダカがすぐに死ぬのは病気ではなく導入の失敗も大きな原因だと思います。メダカショップに相談したのですが、メダカは消化不良を起こしやすく、水合わせしないと突然死することが多々あるということです。
→現在は水合わせは適当にやっているので消化不良説はかなり怪しいです
メダカは温度や水質の急変に敏感なようで、改良メダカの場合は水合わせしなければならないようです。グッピーなどの多くの熱帯魚は水合わせは適当で大丈夫で、水合わせに3時間かける魚は一部の海水魚やピンポンパールなどのデリケートな金魚などごく一部です。
もちろん温度の急変や導入時の環境の急変さえ凌げれば、メダカは非常に強い魚で水質悪化も平気です。ですが、導入時は非常に弱く適当に水替えしただけでも致命傷になるそうなので、ポツポツ死しないように水換えの際も温度だけは注意するようにしましょう。
導入・水槽立ち上げの失敗
あとは当然ですが導入時や水槽立ち上げ時に水が汚れていると突然死や体調を崩すリスクが上がります。メダカを購入して水槽を立ち上げた直後はまだ水を綺麗にしてくれるバクテリアの数が少ないため、水が汚れやすくなっています。
バクテリア剤を入れたり水草を入れることで立ち上げ直後でも体調を崩しにくくすることもできますが、大量にメダカを入れるとアンモニアなどの分解がおいつかなくなって死に至ります。
メダカは丈夫な魚だとされていて、水槽立ち上げのテストフィッシュにされることもあります。ですが、実際はそこまで強い魚ではないと思います。このため、メダカをグッピーやネオンテトラのように雑に扱うのではなく、丁寧に水槽を立ち上げたほうが突然死やポツポツ死が少なくなります。
最初水槽を購入してきた直後はメダカを入れるのは2~3リットルに1匹程度に抑えるといいでしょう。私は色々立ち上げを試しましたが、水槽にアナカリスを入れるだけでアンモニアなどが吸収され、ほとんど落ちる個体がいませんでした。後でポツポツ死ぬ個体も少なかったです。
立ち上げ直後はメダカを少なめにして、アナカリスやマツモなどの水質浄化作用が高い水草を入れておくといいでしょう。
→メダカは金魚の100分の1ぐらいの体重しかないため、数匹程度ではほとんどアンモニアを排出しないと考えられます。このため、小さな水槽にメダカを大量に入れない限り立ち上げに失敗することは考えにくいです。
おそらくこの記事を読んでいる方は1リットルにつき1匹の密度でソイルやバクテリア、水草を使っておられると思うので、ほぼ確実に水槽は立上がると思います。
ポツポツ死や突然死が出ない環境
私はメダカのポツポツ死の原因は細菌感染症だと思っています。特にメダカ以外の魚を飼育していると死ぬリスクが非常に高くなります。
アグテンとエルバージュでトリートメントするようになってからポツポツ死は一切なくなったのでお試しください。どちらの薬も水草やバクテリア、エビなどに一切無害です。ミジンコやタニシも死んだことは一回もないので安心して水槽にそのまま入れられます。むしろラムズホーンの調子が良くなるので生き物にとって悪影響を与える嫌気性細菌のみを殺してくれる優れた薬だと考えています。
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